カメラ スローシャッター

スローシャッターの基本的な使い方

2019-11-14

ライトペインティング

夜景を撮影したり星空を撮影する時、どうやって撮っていますか?

夜や暗い場所であるならば、昼間、明るい場所での撮影の設定と同じではうまく撮ることができません。

カメラはシャターを開いている時にに光を取り込んでいるので、暗い場所での撮影で速いシャッタースピードだと真っ暗な写真になってしまいます

また、被写体をブラして動感を表したいのであれば、シャッタースピードが速いままだと被写体は止まっているように写ってしまい動きのない写真になってしまいます

では、どうやって撮影するのかというとシャッタースピードを遅くします。

シャッタースピードが遅くなるということは、シャッターが開いている時間が長いのでそれだけ光を取り込めるようになります。

これで暗い場所や被写体をブラして撮影することができるようになります。

今回はそんなスローシャッターの基本についてお話します。

スローシャッターの使い方

スローシャッターを使う目的としては、暗い場所で撮影するためにスローシャッターを使わなければならない場合と、動くものをスローシャッターでブラして動感を表現する場合だと思います。

動感は、動くものだけをブラすことで表現します。

動感を表現するには、動くものだけをブラし、写真の中に静止してシャープに写っている部分が必要になります。

写真全体がブレてしまっていては動感を伝えることは難しくなります

Canon EOS R+RF24-105mm F4 L IS USM・35mm・1/6秒・F4.0・ISO100
Canon EOS 5D Mark II+EF16-35mm F4L IS USM・16mm・4秒・F8.0・ISO400

スローシャッターのコツ

スローシャッターの目的は動く被写体をブレとして表現することです。

上にも書きましたが、写真の中に静止している部分が必要になります。

静止している部分があるからこそブレとして写った部分が活きてきます

そのため、スローシャッターを使う時はカメラを動かさない、カメラをブラさないことです。

カメラ自体をブラしてしまえばそれはただの手ブレした写真になってしまいます。

とにかくカメラをブラさないことが一番大事です。

Canon EOS 5D Mark II+EF24-70mm F2.8L II USM・70mm・1/20秒・F2.8・ISO1600

カメラをブラさないためには

カメラをブラさないためにはいくつかの道具が必要になってきます。  

三脚

まず一つ目は三脚です。

レンズの手ブレ補正やボディ内手振れ補正みたいに手ブレを抑えてくれる機能もありますが、三脚を使ったほうがより手ブレを抑えることができます。

ただし、三脚のセンターポールを高く伸ばしてしまうと、高くした分だけブレ易くなってしまうのでセンターポールは伸ばさないで使いましょう。

また、風で三脚自体が揺れてしまうこともあります。

そんな場合は三脚に重りを付けて重心を低くすれば、より安定感が増します

重りはカメラバッグや水を入れたペットボトルなんかがオススメです。

カメラバッグの肩ひもやペットボトルを入れた袋を雲台部の下からつるす様にして、重りが動かないように少し地面に接地させることが安定させるコツになります。 

リモコンやレリーズ

二つ目はリモコンやレリーズです。

シャッターボタンを押した振動で写真全体がブレてしまっては元も子もありません。

リモコンやレリーズを使えばシャッターボタンを押した時の振動を抑えてくれます。

これらを用意できない場合はセルフタイマーを使うことをオススメします。

セルフタイマーはシャッターボタン押してから数秒後にシャッターを切るので、ボタンを押した際の振動を与えることがないからです。 

スローシャッターを使う時の撮影モード

確実にスローシャッターを設定する場合は、自分でシャッタースピードを設定できる撮影モードを選ぶ人が多いかと思います。

シャッタースピード優先モードやマニュアル露出モードです。

しかしここでオススメしたいのは絞り優先モードです。

なぜかというと、シャッタースピード優先モードで撮影した場合、カメラが適正露出になるように自動で絞り値を決まてくれます。

ですが、絞り値の範囲が狭いレンズを使った場合、撮影場所が明るすぎたり、暗すぎたりすると最適な絞り値の範囲外になってしまい露出オーバーや露出アンダーになってしまいます。

なので、露出ミスを避けるために絞り優先モードを使います。

撮影モードの詳しい説明はこちらから

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撮り方

撮影の仕方としては、ISO感度を最低感度(100)に設定します。

撮影モードを絞り優先モードにして、F値を変えていきます。

被写体に対して最適なシャッタースピードになるまでF値を変更します。

例えば、滝や川などであれば「1秒」、車であれば「1/125秒」というように被写体によってスローシャッターのシャッタースピードが違うのでそれにあったシャッタースピードを見つけることも必要です。

三脚を使用して撮影する場合は手振れ補正はOFFにします。

ただし、三脚・一脚を使いながらカメラをホールドする場合は手振れ補正はONにしていたほうが効果を得られる場合があります。

あると便利な道具

スローシャッターを使って撮影する際にあると便利な道具を紹介します。

NDフィルター

レンズに被せて物理的にカメラに入る光を減少させ、シャッタースピードを遅くすることができるアイテムです。

簡単に言うとサングラスみたいなものです。

明るすぎて絞りを最大限絞っても期待するシャッタースピードにならない。

そんな時に使うフィルターです。

暗くする度合いによってたくさんの種類があり、ND4、ND8といった数字で表されます。

例えばND4なら光の量が1/4に、ND16なら光の量が1/16といったように数字が大きくなるほど暗くなります。

NDフィルターを使うことによって絞りを絞らずに暗くすることが可能になります。

また、2枚重ねて使うこともでき、例えばND4とND8を重ねるとND32(4×8)と同じ効果になります。

お使いのレンズによってフィルター径が違うので間違ったサイズを買わないように注意しましょう!

PLフィルター

PLフィルターは偏光フィルターとも言われます。

PLフィルターは光の反射を抑えます。

コントラストがハッキリとなり、水面やガラス面、花びらの表面のテカリを抑え、被写体本来の色彩を鮮やかに映し出します。

また、PLフィルターを付けるだけでも減光するためシャッター速度を少し遅くすることもできます。

こちらも、お使いのレンズによってフィルター径が違うので間違ったサイズにならないように注意しましょう!

予備バッテリー

これは普段から持ち歩いていることがいいと思いますが、スローシャッター・長時間露光をする場合、通常よりも早くバッテリーを消耗してしまうので、一つは持っておくのが良いでしょう。  

虫よけや熊鈴

スローシャッター撮影は現場に留まる時間が長くなります。

特に夏場、自然の中で撮影を行う際は虫よけや熊鈴などでしっかり対策しましょう。  

防寒対策

冬。寒い季節に長い間、屋外で待機できるように防寒対策をしっかりとしましょう。  

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懐中電灯・ヘッドライド

暗闇の中カメラの操作をするのは至難の業です。

明るく照らして確実に操作できるようにしましょう。

スローシャッターのまとめ

スローシャッターを使えば写真に動きを出すことができるようになります。

NDフィルターを使えば日中でも使うことができます。

上手く使えるようになれば撮影の幅も広がりますし、いい写真もたくさん撮れるようになると思います。

肉眼では捕らえることのできないカメラならではの表現をすることができ、ボケとは違った印象の写真を撮ることができるようになります。

被写体によっては普段と違った表現もできるので、ぜひチャレンジしてみてください!

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